ちひろ美術館は住宅街の中にあります
先日、ちひろ美術館・東京【HP】にお邪魔しました。
上井草駅入り口のバス停で降りて、案内板にそって進むと
閑静な住宅街の中に、ちひろ美術館を見つけることが出来ます。
(他のアクセス方法はHPでご確認くださいね)
実は、25年ぶりにちひろ美術館に行ったのです。
長女が赤ちゃんの時に~その当時は赤ちゃん連れでのお出かけが難しくて
ようやく安心して行ける場所を見つけたのが、ちひろ美術館だったんです。
あれから改装されてまして、記憶とは違っていて驚きました。
今でも、もちろん赤ちゃん連れには優しいし、全館バリアフリー・エレベーター有りとなりました。
学生さんたちがお勉強のために訪れることも多いのだとか。
館内は撮影禁止で、メモに使用するものは鉛筆のみと決まっているので、
お約束を守って行動しましょう。
※今回はブロガー案件ということで、撮影の許可証を頂きました
いわさきちひろさんの作品
展示室1と3では、常時いわさきちひろさんの作品を鑑賞することができます。
2015年8月5日(水)~10月25日(日)『非戦70年 ちひろ・平和への願い』と題されたものが展示されています。
展示室1で非戦70年を考える
原爆の体験の文章をもとにして描かれた『わたしがちいさかったときに』と
ベトナム戦争の中での子どもたちが描かれた『戦火のなかの子どもたち』の作品と
それにまつわるお話しを学ぶことができます。
普段は、優しいタッチが特徴の一つであるいわさきちひろさんの絵なのに
ここの展示室では、険しい表情の作品が多いですね。
私の心にいちばん残ったのは
【いわさきちひろ 焔のなかの母と子 『戦火のなかの子どもたち』(岩崎書店)より 1973年】です。
※ちひろ美術館さまより画像をお借りしました
この後、この母と子は焔の中に消えてしまうのです。
お母さんは覚悟を決めています。
子どもをしっかり抱く緊張感のある手と、
それを知らない子どもは、いつもどおりお母さんのことを柔らかな手で触っています。
こんな一部分を切り取っただけでも、心の奥に迫ってくるものがあります。
一つ一つの作品にこれだけの想いを寄せられというたことは、
いわさきちひろさん自身も、作業中に苦しい気持ちになったのではないでしょうか。
展示室3でいわさきちひろさんの人となりにふれる
展示室3は、いわさきちひろさんのアトリエの再現を見たり、普段の生活を知ることができます。
いわさきちひろさんに縁のある方のインタビューはこちらで。
とってもお洒落な方でした。
たくさんのポートレートから日常を知ることが出来ます。
私の印象に残ったのは、お子さんがアトリエで絵を描いているお母さんの傍らに寄り添っている様子。
いわさきちひろさんが優しいお母さんでもあったことが伺えます。
同じ展示室内では、雑誌『子どものしあわせ』の表紙絵や、
井上ひさしさん作の『子どもにつたえる日本国憲法』の挿絵も見ることが出来ました。
やはり、ここも非戦70年を考える空間です。
旅する芸術家 ホジェル・メロ展
展示室2と4では、メキシコの作家ホジェル・メロ展が催されていました。こちらも10月25日までです。
お国柄もあるんでしょうね。色彩も鮮やかで自由奔放な印象を受ける作品が多かったです。
彼は旅を通して色んな事を学び、創作意欲もかき立てられて
沢山の作品を発表しています。
2014年3月には、国際アンデルセン賞画家賞を受賞。
中には子どもの労働に関するものもあって、考えさせられる場面もありました。
くつろげる美術館
この美術館の特徴は、緑がたくさんあってくつろげるところにあると思います。
『いらっしゃい』『おかえり』と言ってもらっているような気持ちになります。
庭いじりが好きだったいわさきちひろさんのお庭。
明るい図書室。
赤ちゃんとママが足をのばして遊べるキッズルーム。
ショップとカフェでひといき
なんと~私が購入したのはLED付きのルーペです。
あとはメモパッド・クリアファイルと本。
えほんCAFEには体に優しいお食事や喫茶が用意されています。
今回は、ホジェル・メロ展を記念してメニューに加わったというメキシコプレートを頂きました。
お豆がたくさん入っていて、スパイシーです。ちょっとメキシコへ~旅行気分。
一休みした後に、また美術館を一周したのですよ。とても居心地が良かったんです。
いわさきちひろさんのことをとても身近に感じられる
ちひろ美術館にいらしてみてください。ちひろ美術館・東京のHPはこちら
そして、非戦70年を考えてみてくださいね。